イーアルカンフーのキックの音「パポー」あたった音「ボッ」

復活した日記と旧来の日記の詰め合わせです。旧タイトル「夢はネジコンをねじ切ること」「部屋とYシャツと私と俺とお前と大五郎」 現在毎日更新チャレンジ中。

夕張が鉄道なくなったので観光が滅んだという記事について

鉄道好きですが、いくら何でも無茶苦茶な記事を見たので。

 

web.archive.org

 

 

地元民ではないですが、鉄道やら車やらで観光とかふらっと何十回も夕張に行ってる身としてはこの記事の内容はあまりにも無茶苦茶。

 

以下引用

 

 さらに鉄道があることによって夕張市を訪問していた観光客も消滅。これはソーシャルゲームアプリ「駅メモ!」の現地での位置登録者のデータから裏付けが取れているそうだ。

 現在では、旧夕張駅夕張市役所周辺には廃墟が広がる街になってしまった。

 

以上引用

 

そりゃ駅メモユーザーは鉄道がなくなりゃ駅もなくなるので来ないでしょうよ。そういうゲームなんだし。鉄道好きなのはいいんですがいくら何でも鉄道可愛さのあまりの暴論かと。

だいたい夕張本町の写真ばっかりですが夕張は夕張駅じゃなくて清水沢がメインだしな。交通の便だって清水沢の方がいいし。店も多いし。パーラーハビンもあるし。

 

昭和ならまだしも今の夕張駅には鉄道があってもなくても観光客来ないでしょうよ。

夕張駅前のメインがセイコーマートとのんきやだぜ。あと屋台村と蕎麦屋

廃線で店がなくなったわけではなく、廃線前から状況はさほど変わってない。

鉄道があってもなくても駅前はただの道路だし、駅裏は廃墟だ。

本文中の廃墟の写真はたぶん石切神社の坂を上ったとこのやつだと思うんですが、あそもう10年、へたしたら20年も前から廃墟。廃墟の飲み屋街と猫がいるだけ。

夕張駅近くの石炭の歴史村は北海道の歴史とかに興味がある人にはぜひ一度見てほしいくらい展示は良かった。が、冬季閉鎖中の上に令和の世の中にリアル坑道火災からのリアル注水が起こって模擬坑道閉鎖中。

 

www.asahi.com

 

 

おそらくなんですが、夕張駅前の国道が切り替わって古い家が立ち退きになったりなくなったりしたりしたあたりでなんかもう街として致命的な感じになってきたんですよね。

古い地元の店がなくなっていったというか。

見るところもなくて地元民でも観光客でも楽しめるものがなくなって、立派なホテルだけが立ってる状態になればそりゃ人はきませんわな。不便なとこにあるホテルに缶詰めになるしかすることないんだもん。

ローストチキンとか藤野屋とかあのあたりの魅力的な個人商店がなくなるときついですわ。観光要素かどうかはわかりませんけど、少なくとも地元に近いと思う人間が魅力を感じなくなると観光客だって何が面白いんですかとなるわけで。

 

ほぼ無人の今の留萌本線末端部の廃線間際の区間と違って、夕張支線は途中駅の乗り降りなんかの地元民の一定の需要はあったんですよね。学校もあるし。

それなりに人がいたので確かにもったいない感じはありましたけど、これから乗降客が増える要素はほぼほぼ皆無なのでということで廃線にしたという気がするんですよね。観光客云々関係なく。

(あとたしかに直道君の実績づくりの香りもしないでもないですが)

 

リッチ的に夕張に鉄道で観光客を呼ぼうと考えた時、ネックだったのがどうかんがえても乗換駅だったんですよね。

まず新夕張で乗り換えしなきゃならんのですが、札幌から新夕張まで行くのが結構な旅行だし大変すぎるし。

夕張鉄道が残ってれば野幌乗り換えになるので、札幌からの便もある程度は良かったろうから観光に関する状況もやや違ってたのかもしれませんが。南幌とか栗山あたりがくっそ栄えててくれたらワンチャンあったかもしれんですが。

バスでもプチ峠越えがあったりするし、夕張は距離は札幌とそんなに離れてはいないんですがいかんせん交通機関的に不便すぎるんですよね。

 

年代的にぜんぜん間に合わなかったんですが、夕張鉄道の三連スイッチバックとか大オメガカーブとか乗ってみたかったなあ。

 

なんにせよ、夕張は鉄道云々の前の問題なんですよ。

普通に数千人も生活されてる方もいますし、全盛期には到底及ばないでしょうけどもまだ活気がある清水沢の街中なんかを紹介してほしかった感もあります。

 

あと筆者の方には万字線のあととか美唄の奥の我路とか見てきてほしかった。炭鉱亡き後の街の「生活してた人がいたはずなのに急に仕事がなくなったので出来た廃墟」の凄味が見られたかと思うのに。

 

creators.yahoo.co.jp