10月も終わりということで、11月3日に今年の営業が終わって冬季休業に入る夕張の石炭博物館に行ってまいりました。
目的は夕張鉄道に関する特別展示。
さすがに夕張鉄道の現役には間に合わなかった年代なので。
北海道を通る割と長大な私鉄なんてものの存在に憧れがあって、乗ってみたかった鉄道だったわけで。
石炭博物館の地元、夕張での夕鉄に関する特別展示だけあって、おそらくは本社に眠っていたであろう当時の資料系の展示が豊富。
青焼きや手書きの図面の原本が大量に展示されており、資料系が好きな方は大歓喜。地図系や資料系の鉄道ファンは多分何時間でも見ることができる感じ。
自分はそういう特殊傾向のある鉄道ファンではないので1時間ほどで切り上げましたが、それでもかなりの時間眺めてたくらいさすがの展示でございました。
伝説の錦沢の三段スイッチバック&Ωカーブの詳細な図面とかたまらん。
特別展示を見終わったので本館の展示も見学。おおよそ10年ぶりくらい。
以前とはかなり傾向が変わってるなーという感じがしましたが。
なんかエモい方向に振っていて。古い資料など豊富でそんなに濃密ではなくて視覚的にビジュアル重視みたいな感じがいたしました。
前は炭鉱のあった時代の夕張の生活や炭鉱の生活みたいなことに重点を置いていた気がしますが、なんかそういう感じではなくてなんかもっとライトな感じにして。
石炭博物館だけど石炭に関してはかなりライトだし、夕張に関してもさほど興味ない人でもとっつきやすくしたと感じましたが、果たしてどうか。
前に奔別の巻き上げ機のところで見かけた40代くらいのご夫婦と小学生の子供の会話で、子供ではなくてお父さんとお母さんが
「うわ、これが石炭ですか?こんな石が燃えるんですか?」
「すごい、初めて見た」
と言っていたので。
そんな若くない人なのにまず石炭から説明しないとならんのかなーみたいな感じなので、ここでも石炭とは何か、そして何に使ってたかを丁寧に説明したほうがいいのかもなーみたいなことを少し思ったろもわなかったりです。
地上展示から地下に潜って石炭の掘削に関する機械などを展示した地下展示は依然とあまり変化なし、のような気が。
その地下展示の奥には、平成の末期に補修工事の溶接が発生源ともいわれる坑道火災発生。そしてまさかの坑道への注水水没消火。
もうすぐ令和になるという世の中とは思えない水没からの窒息消火というあるいみすげえ体験をしている模擬坑道があるはずなのですが、さすがにいまだに見学できず。
まあそりゃそうですわな。
ただそういった由来があるんだから注水からの水没とかの詳細とかも展示すりゃいいのにとか思ったりもしました。夕張の炭鉱で注水というといろいろあるのはわかるんですが、負の歴史全消去がいいものかというと。
今年の博物館の営業は11月3日までとのこと。夕張鉄道関連の特別展示は今年だけのものとのことで見ることのできる残り期間も少ないですが、夕鉄の貴重な資料が見たい方はかなり見ごたえがあるので是非。